「おいしい野菜の見分け方」考

10月から連日サトイモを出荷しています。我が農園の主力商品です。サトイモは比較的寒さに強いので、1月末まで掘り続けます。

ところでサトイモにしてもサツマイモにしても、イモ類は当たり前ですが土の中で育ちます。土の中には、微生物や昆虫など様々な生物が生息しています。芋が大好きな生物もたくさんいます。その代表はコガネムシの幼虫でしょう。かじるのは一部分なのですが、少しでもかじられれば当然商品価値は下がってしまいます。もっとやっかいなのは線虫です。線虫が発生すると表面の見栄えが著しく悪くなるので、大発生するとほぼ壊滅状態になりかねません。

ネットには「おいしい野菜の見分け方」なる情報があふれています。芋でいうと、よく見かけるのは「表面がきれいなものを選びなさい」というもの。確かに一理ありますが、それが高じると、少しでも虫にかじられた跡があったりしては買ってもらえなくなります。そうなると農家はきれいな芋を作るために、害虫を退治することになります。農薬の出番です。葉物野菜には農薬は当たり前のように使用されていますが、芋でも事情はさほど変わりません。

農薬には、一部の害虫にしか効果をあらわさないような比較的ゆるやかなものから、土中のあらゆる生物を一網打尽に退治してしまう超強力なものまで、さまざまな種類があります。農薬は一度使いだすと次第に強力なものへと移行していく傾向があります。農家は出荷用の野菜とは別に、自家用に無農薬野菜を作っているなどとよく言われますが、まんざら嘘ではありません。

お金を出して買う以上、少しでもきれいなものを買いたいという気持ちはよくわかりますが、必要以上に見た目にこだわりすぎるのもどうでしょうか。虫にかじられた芋も見た目がきれいな芋も、実際のところ味が変わるわけではありません。我が農園では土壌消毒をしていないため、毎年掘り出した芋の1~2割ぐらいがコガネムシの幼虫にかじられています。そんな芋も、十分食するに値するものは安くして販売していて、すぐに売り切れてしまいます。安いので利益はほとんど出ませんが、捨てるのはもったいない。割り切ってしまえばそんな野菜はお買い得ですよ。もちろん我が家で食べているのもそんな野菜ばかりです。

投稿者: 小径養蜂

小径ファーム&小径養蜂

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