たかが支柱、されど

野菜作りに欠かせない農業資材のひとつに支柱があります。まっすぐの支柱やトンネル用の支柱など、かなりの本数が必要になります。

ところでこの支柱、ホームセンターで売られているほとんど、というよりもほぼすべてが緑色。いつも思うのですが、なぜみな緑色なんでしょう。植物相手だから? でもそれがとても困るのです。夏になると畑は緑一色になります。そうすると支柱が目立たなくなる。それで困るのが草刈りです。刈り払い機で草刈りをしているときに、支柱があることをついうっかり忘れてしまい、草と一緒にチョン切ってしまうのです。これまでに何本、草と一緒に刈り取ってしまったことか。メーカーさん、オレンジ色とか黄色とか目立つ色の支柱を作ってください。お願いします。

それからこの支柱、様々な長さのものがあって用途に合わせて選べるのはいいのですが、短いものは細く、長いものは太い。当たり前のようにそうなっています。これ、合理的なようで実はそうとも限りません。短いものは細すぎてすぐに折れてしまいます。一応2種類の太さがあるのですが、太いほうでもまだ細すぎます。もっとしっかりした丈夫なものが欲しいのですが、ありません。

これらを作っているメーカーはそう多いとは思えませんので、競争原理が働かないのでしょうか。これに限らず、あまり進化や工夫がみられないジャンルって結構ありますよね。

私がいつも切実に欲しいと思うのが、ハンディな電動草刈り機。ディスクグラインダーのような作りで、ディスク部分が丸ノコの歯のようになっていて、草が刈れるもの。畑で使うのでもちろん充電式。ディスクグラインダーで代用できないことはないですが、それほど強力である必要はないので、もっと安く手軽に使えるものができないものでしょうか。そんなのがあったら私は即買います。メーカーさんいかがでしょう。

平成最後の…

2019年が始まりました。平成最後のお正月です…とお祭り騒ぎで言えるのがなんだか不思議な気がします。と言うのも、改元は天皇崩御に伴って行われるという認識が刷り込まれているからでしょう。昭和から平成に変わったのが昭和64年。前年の年末から昭和天皇のご容態がかなり悪いということが知れ渡っていたので、この年の正月はおめでたムードはほとんどなかったように記憶しています。年が明けて7日ほどで昭和は終わりを告げ平成がスタートしますが、不幸の後の改元ですから祝賀ムードはもちろんありませんでした。それに比べると今回の改元は明るい。歴史的に見れば天皇が存命中の改元が圧倒的に多いわけで、別に珍しいことではないはずですが、近代になってからは異例であるのもまた事実です。

昭和生まれの私が子供のころ、「明治は遠くなりにけり」という言葉がありました。そのころの自分には、大正生まれは前時代の人、さらにその前の明治生まれというのは遥かかなたの歴史上の人々のように思えたものです。それが今では「昭和は遠くなりにけり」。どんな元号になるのかわかりませんが、新しい時代の人からすると昭和生まれはもはや化石のような印象になるのかと思うと複雑な気分です。

さて、畑では昨年末(と言っても先週ですが)から一輪の菜の花が咲いています。写真では沢山咲いているように見えますが、かなり大きな1株の花です。 もちろん菜の花が咲くのは3月ごろですので、この菜の花は極端な早咲きです。咲いているのはこの1本だけ。 (ちなみに12月3日に書いたひまわりは結局咲くことはありませんでした。) 時期を見誤ったのでしょう。でもこの一輪の花が殺風景な冬の畑に暖かな潤いをもたらしています。新しい時代への転換を祝っているのでしょうか。これがいい兆しであればいいですね。昨年は災害の多い年でしたが、今年は明るい年となることを祈るばかりです。

キウイフルーツ

我が農園に1本だけキウイフルーツの木があります。 10年ぐらい前ですが、ホームセンターで買ってきたオス1本とメス3本の苗を、以前借りていた畑の一画に植えたのが始まりです。その後2回ほど畑の引っ越しがあり、そのつど植え替えていましたが、4本のうち3本は枯れてしまって、残ったのがこのメス1本だけでした。キウイはオスの木がないと結実しないはずですが、この木は毎年たくさんの実を付けます。きっと近所のどこかにオスの木があるのでしょう。

ハウス用パイプで棚を作って這わせていましたが、今年の2月に降った雪でつぶれてしまいました。その後畑仕事に追われて、修繕もせずほっぽらかしでしたが、こうして丈夫に生きています。

キウイの実は追熟させなければそのままでは食べられません。リンゴと一緒に袋に入れておくと追熟すると言いますが、今流行りの甘いリンゴではあまり効果がなく、紅玉など昔ながらのすっぱいリンゴがいいようです。ただし紅玉は今はスーパーなどで見かけることがあまりなく、あったとしても値段が高い。我が家ではエチレンを発生する追熟材を使用しています。

さてこのキウイ、まったく手入れをしていないので実が小さく、追熟しても少し酸味が残ります。でも慣れればそれもまた美味。毎日飽きるほど食べ続けていますが、まだまだ在庫が大量にあります。写真でご覧の通り、摘みきれずに残っている実もたくさん。もったいないですよね。来年は剪定、摘果して大きな甘い実を作ろうと思います。

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季節外れの

夏に咲いたひまわりの種がこぼれたのでしょう、季節外れのひまわりが成長しています。ひまわりと言えば夏の花の代表格のようなものですが、秋から冬にかけて見かけることもさほど珍しくはありません。冬にひまわり畑のひまわりが一斉に花開いているという新聞記事も時折見かけます。「冬のひまわり」という歌もあります。なんと作詞はあの五木寛之です。

日本ではもっぱら観賞用にされているひまわりですが、世界的に見ると、ひまわりの種を炒って食べたり油を搾ったりと、多くは食用に利用されているそうです。よく外国人がひまわりの種をくちゃくちゃと咬んで皮をペッと吐き出す映像を見かけますが、あれにはなかなかなじめません。一度炒って食べてみたこともありますが、とても美味とは言えないのでやめました。

写真のひまわりは50センチぐらいに成長していて、頭頂部にはつぼみもありますが、果たして花が咲くでしょうか。残念ながら我が農園の真冬の寒さは半端ではなく、これまではつぼみを付けたまま枯れてしまい、冬にひまわりの花が咲いたことはありません。この花がもしも開いたらまたここで紹介することにします。

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里芋収穫

これから年末にかけて、里芋の収穫最盛期です。里芋がどんなふうにできるか、見たことがない人が多いと知人から聞いたので、早速写真に撮ってきました。

5月に書きましたが、里芋は我が農場では大体4月ごろに植えます。しばらくすると種芋から芽が出て、夏に大きな葉となります。昔は子供がこの葉を傘にして遊んだものです。そのころ地下では、種芋の上部に親芋が成長しています。親芋が成長するにしたがってそこから子芋が吹き出します。今の農法では、大株に育てるのが主流ですので、肥料をたっぷりやって、巨大な株に成長させます。子芋にはさらに孫芋が付き、その孫芋にさらにひ孫芋が付くこともあります。

市場では孫芋が一番の高級品。ねっとりして柔らかいのが特徴です。子芋は小頭とも言い、孫芋に養分を配給しているのでやや固く、しっかりした歯ごたえがあります。孫芋よりも価格は安くなります。親芋は食べられないことはありませんが、あまり美味とはいえないので、市場に出回ることはありません。ただし八頭は逆に親芋を食べます。同じ里芋の仲間でも正反対です。

写真の里芋はかなり大きな株です。一番外側の大きな孫芋は、1個で200グラムぐらいあります。スーパーで一般的な1袋500~600グラム入りで売るとすると、3個で1袋になってしまいます。なんとなく大きさの見当がつきますか? とても栄養価の高い里芋です。今のうちにたくさん食べてください。

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台風一過

今年は台風の当たり年だったようです。台風のみならず、大雨、大地震と立て続けに日本中で大災害が起こりました。日本は災害列島と化してしまったかのようです。

先日の台風24号は関東を直撃ではなかったものの、ものすごい強風が吹き荒れました。ほとんど一晩中、家がミシミシと歪むように揺れ続けました。飛ばされるのではないかという恐怖感で、なかなか寝付くことができませんでした。

翌日畑に行ってみると、まさに収穫期の栗の木が1本根元から折れて倒れていました。もともと虫食いになっていたようですが、畑に15本ほどある栗の木の中でも一番いい実がつく木だったので、大打撃です。大雨で地盤がゆるんでいると、根こそぎ飛ばされることもあります。風の力は恐ろしい。

無事生き延びた栗の木も多くの実が風で飛ばされ、散乱していました。栗の実は落ちるとすぐに虫がつきます。その前に拾わなければなりません。この日は1時間ほど栗拾いに専念しました。

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歩く姿は百合の花

もう何度もここに書いていますが、畑にはいろいろな植物が勝手に生えてきます。先日草刈りをしていたら、草の中に1本のユリが花を咲かせていました。

ユリといってもいろいろな種類がありますが、これはタカサゴユリのようです。テッポウユリの仲間で、テッポウユリとは見分けがつきにくいですが、お盆の時期に咲いているのは外来種のタカサゴユリだそうです。テッポウユリは在来種ですが、花が咲くのは5月から6月ごろなのでそこで区別がつきます。もっともテッポウユリとタカサゴユリは非常に近い仲間なので、随分自然交配が進んでいるそうです。

花が終わるとたくさんの種を付け、その種が風で運ばれてまた新たな場所で発芽し、球根を太らせ、やがて花を咲かせます。球根がある限りそこで毎年咲き続けてもよさそうなものですが、ユリは同じ場所に何年も生息することができず、数年経つと消えてしまうそうです。おもしろいですね。

女性の美しさをたとえて、「歩く姿は百合の花」と言いますが、女性の歩く姿とこの百合の花を結びつけるとは相当な想像力ですね。でもまあ美しいことについてはもちろん異論はありません。刈るのが忍びなく、1本だけ残しておきました。

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露地物トマト

夏野菜の代表格といえばトマト。ご存知の通り、リコピンやβカロテンなどが豊富で、とても栄養価の高い野菜です。今はハウス栽培が主流なので一年中出回っていますが、本来の旬はもちろん夏です。ただ、トマトは栽培管理が結構難しく、害虫や病気の影響を受けやすいので、露地物はあまり市場には出てきません。

我が農場では、大玉トマト、中玉トマト、ミニトマトと、3種類のトマトを露地栽培しています。太陽の光をたっぷりと浴びて完熟したトマトの味は格別です。しかし我が農場は農薬を使いませんので、病虫害の影響も大きく、ハウス栽培のようなきれいなトマトは大玉だと収穫量の3分の1程度しか採れません。

その点、ミニトマトは病害虫に強く収量も多いので、露地栽培に向いています。しかも栄養価は大玉よりも高く、甘みも強いのですから、いいことづくめです。最近は様々な品種が開発されていますので、食べ比べてみるのも楽しみの一つです。写真はサカタのタネのアイコというミニトマトで、紡錘形が特徴です。とてもおいしいミニトマトですよ。生食だけでなく、加熱した料理でもお試しください。

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栗の赤ちゃん

畑の一部を栗畑にしているのですが、少し前まで栗の花が満開でした。栗の花といえばなんとも言えないあの匂い。青春の匂いとでもいいましょうか、あまり好きになれない人も多いことでしょう。でもミツバチは栗の花が大好物です。栗の蜜は色が黒く匂いも強いので好みが分かれますが、栄養価はとても高いんです。

さて、花の時期が終わるといよいよ実が膨らんできます。写真の葉の付け根にある丸いのが雌花。その横の茶色い細長いのが枯れかけた雄花です。受粉の時期が終わると雄花は枯れて落ちてしまいます。それと引き換えに、雌花(実)は大きく成長していきます。写真でもイガイガができつつあるのがわかるでしょう。

埼玉県は栗の生産量がかなり多い県で、全国で5番目ぐらいに入っています。川越のお隣りの日高市は特産品として栗栽培に力を入れていて、結構有名です。川越はそれほどではありませんが、栗の木はそこかしこで見られます。

それには理由があって、農地を持っているが農業はやっていない、という農家さんが多いからです。遊休農地に栗の木を植えて農地としての体裁を保っているんですね。そんな遊休農地を借りている身としてはあまり突っ込めない話題なので以下省略。お察しください。

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ネギ坊主

取り残してそのまま放置しておいたネギの花が咲きました。いわゆるネギ坊主です。このネギ坊主も蕾のうちなら食べられます。天ぷらにするとなかなかの珍味で、酒の肴にもってこいですが、スーパーでは売ってませんよね。家庭菜園をやっている人は試してください。

写真はすっかり開ききっているので、こうなると種ができていてもう食べられません 。花はともかく、トウ立ちしたネギは固くて、ネギ自体食用にはなりません。ではこれらのネギはもう廃棄するしかないのか、というと違うんですね。

トウ立ちしたネギの真ん中くらいのところから上部をスパッと切り落としてしまいます。それを掘り出して植え替えます。しばらくすると新しい芽が出てきて、やがて古い株は枯れていきます。こうしてまた1本のネギになります。もちろん普通のネギです。食べられます。古いネギの再生です。実は、写真のネギはそのようにして再生、再生を繰り返し、5年ぐらい経ったものです。種から育てたネギを販売し、残ったネギはこのように再生して自家用にしています。いつものことながら、植物って本当に面白いですね。

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