キクイモの花

毎年お彼岸の頃になるとキクイモの花が咲きます。名前の通り菊のような花です。で、名前の通り芋もできます。このキクイモ、キク科ヒマワリ属だそうです。ヒマワリの仲間なんですね。

キクイモの芋はもちろん地下にできます。ゴツゴツした拳よりもやや小さな塊茎です。芋と言ってもデンプンはほとんど含まれないので、カロリーは極めて低い。その上、イヌリンというインスリンに似た成分が含まれているため、健康食として注目されています。芋自体にはさほど味がなく、淡泊。煮たり焼いたり、漬け物にしたり、まあどんな調理法でも食べられます。

キクイモは11月から4月ごろまで収穫できます。真冬の野菜が採れない時期なので重宝するのですが、まだ知名度が低いため、スーパーに出してもあまり売れません。もっともっと注目して欲しい食材です。

ところでこのキクイモ、とても生命力が強く、一度植えるとどんどん増えていきます。逆にもう栽培を止めたいと思っても、なかなか根絶やしにすることができません。前回取り上げたオクラも同じですが、人間が食べて体にいい野菜はとにかく生命力が強い。その生命力にあやかれたら最高です。

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夏から秋へ

秋が深まってきました。これまで大活躍してくれた夏野菜たちも次第に元気がなくなってきました。この数ヶ月間、私たちの胃袋を支え、楽しませてくれて本当にありがとう! と手を合わせたくなる季節です。

そんな夏野菜の中で最後まで踏ん張るのがオクラ。わずか10センチぐらいの背丈のときから片時も休むことなくひたすら実を付け続け、いまや2メートルを超える身長に。まだまだ美しい花を咲かせてがんばっています。10月いっぱいは元気です。

夏の初めごろは地面に這いつくばるように身をかがめて収穫していたのが、今では背伸びしないと届きません。そんなオクラを眺めていると、今年もまた1年が終わっていくなと、しみじみとした寂しさを感じます。

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昆虫の季節

夏は昆虫の季節。長い幼虫期間を経て夏に成虫となった昆虫が畑にもたくさんやってきます。

子供の頃、夏休みの楽しみの一つに昆虫取りがありました。虫かごと虫取り網を持って野山をかけずり回ったものです。現代っ子は虫に触ることができない子が多いとか。かくいう我が家の長男も、子供の頃セミを怖がっていました。そんな今の子供たちにもカブトムシやクワガタはやはり人気があるようです。

我が農園にはカブトムシが生息しています。畑の一画で落ち葉堆肥を作っていたのですが、ある時、堆肥を取ろうとすると中から巨大なカブトムシの幼虫がウヨウヨ。そこがカブトムシの幼虫にとってとても居心地がいい場所だったようで、カブトムシのハウスと化していました。結局、堆肥はあきらめてカブトムシたちにハウスを提供することにしました。毎年夏になると、成虫となったカブトムシが破裂したスイカなどに集まってきます。

近所のホームセンターではオス1匹598円で売っていました。野菜を作るより儲かるかも…。なんだか複雑な気分です。

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変なの

ときどき変な野菜が採れます。写真のキュウリはまるで赤ん坊をだっこしているように見えますね。

よく見るのは大根やニンジンなどの根菜類。二股や三股に割れやすいので毎度おなじみです。以前我が農場でもこんなニンジンが採れました。

根菜類は成長過程で小石などの障害物にあたるとこういうことが起こります。これはただのニンジンです。正真正銘ニンジンです。…しかし、なんだか別のものに見えてしまいますね。こう並べてみるとニンマリしてしまいます。なんとも微笑ましいような。人間の目って不思議です。ただのジンジンですからもちろん食べられます。が、食べられませんでした。なんだか痛々しそうで。

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つくしんぼ

春になると一斉に植物の芽が吹き出しますが、中でも春の風物詩の代表格がツクシではないでしょうか。漢字で書くと土筆です。昔の人は命名が上手だなと感心します。子どものころは「つくしんぼ」といって喜んで摘んでいました。今の子供たちはあまり馴染みがないのでしょうか。

このツクシですが、植物としての名称はスギナで、そのスギナの胞子茎がツクシです。私は恥ずかしいことに、自分が農業を始めるまでその事実を知りませんでした。スギナもよく見かけますし、ツクシも子どものころから馴染んでいましたが、その両者が一つの植物として結びついてはいませんでした。

実はこのスギナは農業にとってはとても厄介な植物です。とにかく繁殖力が旺盛なのです。スギナが生えたからとうっかり耕運機やトラクタで畝ってしまうともう大変。ちぎれた地下茎から一斉に新たなスギナがはえ出てきます。除草剤もあまり効きません。根気強く引き抜いて処分するしかありません。土が酸性になると生えるそうなので、土の状態がある程度わかることがあえて利点と言えば利点です。

本格的な春の到来は、草刈りの季節の到来でもあります。これから秋まで、ひたすら草刈りに追われる日々が始まります。

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発芽

種蒔きの季節になりました。

2週間ぐらい前に蒔いたブロッコリーがようやく数日前に発芽しました。少し寒かったせいか結構日にちがかかりましたが、無事発芽。双葉が開きました。ブロッコリーの1週間後にキャベツの種も蒔きましたが、こちらはまだ発芽していません。暖かいと数日で芽が出るのですが、なかなか芽が出てきません。

夏野菜の定番、トマト・ナスなども種を蒔いてハウスの中に入れていますが、まだ発芽していません。そんなに寒い印象はないのですが、どうも今年は全般的に時間がかかっています。しっかりとした温度管理設備の整った苗屋さんであれば5月の連休ごろに植え付けられるように苗を作っていきますが、我が農場にはそんな設備はないので、ハウスと踏み込み温床で苗を育てています。定植できるような苗にまで成長するのがいつになるかはその年の天候次第です。この分だと、ただでさえ発芽までに時間がかかるピーマンなどはいつ定植できるやら。

写真のブロッコリーは、あと2週間ぐらいすると畑に定植できるぐらいに成長します。収穫できるのは6月中旬ごろでしょうか。いよいよ今年も本格的な畑仕事が始まります。

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春はもうすぐ

立春を過ぎてもまだまだ寒い日が続きますが、それでも季節は少しずつ動いています。すでに梅の花は満開に近く、桜の木々もこころなしか枝の花芽が膨らんできているような気がします。

畑はというと、まだまだ冬景色。でもよく見ると、春の訪れを告げる小さな花があちこちに咲いています。写真の青い花はオオイヌノフグリ。とても小さな花ですが、よーく見ると結構きれいな花です。日本の在来種にイヌノフグリというもっと小さな草花があるのですが、これは外来種。ここでも外来種が在来種を駆逐しているようです。イヌノフグリというのは何とも滑稽な名前ですが、種の形が犬のタマタマに似ているからだそう。種ができたら観察してみましょう。

ピンクの花はホトケノザ。春の七草に入っているホトケノザは本当はコオニタビラコという別種だそうです。ややこしいですね。このホトケノザは食べられませんのでご注意を。

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なんじゃこりゃ

正月の三が日はとても穏やかで暖かかったのですが、そのあとは急激に寒くなってきました。連続で氷ネタになりますが、今朝畑に行ってみると、水桶にはった水が凍っていました。見るとなんと三角形の氷が突き刺さっている。思わず「なんじゃこりゃ!」

360度、角度を変えてあらゆる方向から眺めてみても、間違いなく突き刺さっている! どうしてこんなことになったのかわからず、しばし呆然としました。そして少し冷静になって分析。まず考えられるのは誰かがいたずらをした…。でも普段ここに入ってくる人はまずいません。まったくありえないとは断言できませんが、わざわざこんなところに入ってきて、しかもこんな珍妙ないたずらをする人がいるというのは、非常に考えづらい。

とすると自然現象ということになりますが、考えられる可能性は…。たとえば、凍る際に膨張してその圧力で表面の氷が砕け、その一部が盛り上がって、そのまままた凍った。見ると平面になっている氷の表面が砕けた後のように凸凹している。

他には…、今のところ思いつきません。こんな現象初めてです。正月のミステリー。わかる人がいたら誰か教えてください。

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花と蝶

畑の片隅に菊の花が咲きました。植えた訳ではなく、自然に生えてきた菊です。畑も少し放置しておくといろいろな植物が生えてきます。畑では野菜以外はすべて雑草ということになりますが、コスモスやカーネーションなど、雑草として刈り取ってしまうのはもったいないような植物が結構生えてきます。

時には杉や栗、椿などの樹木も生えてきます。そんな植物の芽を見ると、つくづく自然の営みの一環にあることを感じさせられます。

11月が例年になく寒かったかわりに12月に入ってから暖かい日が続いているので、菊の花も健気に咲き続けています。そこに、季節を間違えたのか蝶が一匹。いくら暖かいとはいえ、朝晩は霜が降りるほど冷え込みます。この蝶は今夜を持ちこたえることができるのか。そんな人間の心配にはお構いなく、花があれば蜜を吸う。はかない命ですが、それが生き物というものなのでしょう。

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雪が……

11月24日は天気予報通り雪が降りました。それもかなり本格的に。東京での11月の降雪は54年ぶりだそうですが、埼玉では14年ぶりだそうです。東京に比べると埼玉はやはり寒いんですね。夏は暑いですし。

写真は前回紹介したニンニクです。ニンニクは雪にも耐えます。完全に埋もれても枯れません。雪が溶けると顔を出します。こうして冬を越します。手前にはタマネギが植えてあります。細い葉が飛び出しているのが見えるでしょうか。タマネギもニンニク同様、寒さに耐えます。

埼玉の観測地は熊谷なので川越近辺のデータはよくわかりませんが、実は川越郊外や鶴ヶ島近辺は、秩父地方を除いた埼玉の平野部では一番寒いという話を聞いたことがあります。

それは実感としても確かにうなずけます。北部の深谷あたりでは真冬でもネギが元気よく青々と育っていますが、このあたりでは凍ってしまって地上部の葉は枯れてしまいます。ダイコンもホウレンソウも凍ります。ですから冬になると、ハウス栽培かトンネル栽培をしない限り、商売になるような野菜は作れません。

私も2~3年前まではトンネル栽培を試みていましたが、もうやめました。1人でやるには効率が悪く、しかも冬の間、強風が吹き抜けるので、ビニールが度々吹き飛ばされてしまうからです。そのかわり、サトイモを多めに作り、凍らないように対処して真冬の間でも出荷し続けます。

それでも冬は農家にとって厳しい季節です。とくに今年の冬は寒そうなので、新しい冬の過ごし方を考えなければ。

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