野草の花(2)

写真はマルバルコウソウの花です。接写しているので大きく見えますが、実際には1センチにも満たない小さなラッパ型の花です。赤みがかった濃いオレンジ色で、葉の緑との対比がひときわ美しく、どこにでも生えている雑草でありながら、観葉植物として栽培する人もいる植物でもあります。

その名の通りルコウソウの仲間で、ヒルガオ科サツマイモ属のツル性の植物です。ルコウソウは漢字で書くと縷紅草。縷というのは「糸のように細い」という意味で、ルコウソウの葉は細い針状の葉の植物です。遠くから見ると霞がかかったような印象で、レースのカーテンのような趣があるので、日よけとして栽培されることも多いようです。そのルコウソウの一種で葉が丸いからマルバルコウソウ。なんだか自己矛盾ですね。「大きな小部屋」のような。

一斉に花が咲くときれいなのですが、雑草の例にもれず繁殖力は旺盛。ツル性なので何にでも絡みついて成長し、一面を覆いつくします。畑にとっては、見た目と違ってなかなか手強い相手です。

ジャガイモの実

そろそろジャガイモ収穫の季節です。今年は連休明けに遅霜に襲われました。4月の遅霜はさほど珍しくはないのですが、5月に入ってからの遅霜は初めて体験しました。かなり葉が枯れてしまったので心配でしたが、その後そこそこ回復はしました。芋にどの程度影響が出るか、それでも不安は残ります。

ジャガイモはナス科ナス属の植物です。ちょっと意外かもしれませんが、トマトやナスの仲間なんですね。それは花を見ると納得します。ナスの花にそっくりですから。実もつけます。すぐに落ちてしまうのであまり見かける機会は多くありませんが、小さなトマトのような実です。完熟すると種もできます。農作業では種芋を蒔いて育てますが、種からでも育てることができるそうです。品種改良は種を使ってやっているんですね。

少し前まで花が満開でしたが、今はすっかり落ちてしまいました。しばらくすると葉が枯れてきます。その頃になると地下で芋が膨らんでいて、いよいよ収穫。新ジャガの季節到来です。楽しみですね。

稲の苗

今まで話題にしたことがありませんでしたが、実は稲作もやっています。売るためではなく、自家用です。畑の地主さんから約1反の田んぼを借りて、見よう見まねで作っています。やり始めて5年目ですので、まだまだ初心者です。稲作の専門家からすればとんでもないやり方をしているかもしれませんが、それでも毎年美味しいお米がとれます。

田んぼの片隅に写真のような苗床を作って育てているのですが、5月初旬に蒔いた稲の苗が今青々と育っています。昨年はコシヒカリを作りましたが、今年は地元埼玉の「彩のきずな」を蒔いてみました。昨年特Aを取った埼玉自慢の品種です。

ほかの地域ではすでに田植えが終わっているところが多いと思いますが、このあたりは川越の中でも特に遅い地域です。これからこの一帯の田んぼには次々と水が入れられますが、田んぼが水で満たされると田園の風景は一変します。入れたばかりの水は澄んでいて、空や周辺の風景を鏡のようにきれいに映し出します。1年中でもっとも美しい光景が見られる時期です。それもほんの一時だけ。

さあ、今年はどんなお米がとれることか、今から楽しみです。

寒い春

早いもので4月も後半に入りました。今年は3月がとても暖かかったのですが、その後、急に寒くなり、4月に入ってからは震えるような寒さが続いて、連日強風が吹き荒れ、まるで3月と4月が入れ替わってしまったかのような天気が続きました。

3月の暖かさにつられて例年よりも1週間ほど早く、3月16日にジャガイモの種芋を蒔きましたが、その後の寒さで一向に芽が出ませんでした。先週、ようやくいくつかの芽が出ていることを確認しましたが、これほど発芽まで時間がかかったことはありません。

せっかく顔を出した芽も、その直後の遅霜にやられてしまいました。写真のように黒ずんでしまったは遅霜にあたったからです。ほとんど芽が出ていなかったのが幸いして、大きな被害はありませんでした。皮肉なものです。

農業は天候の影響をもろに受けてしまうのでいつものことではありますが、本当に難しいものだなと思います。今週に入って本格的に暖かくなってきたのでもう大丈夫でしょう。このまま順調にいけば、6月下旬には芋が食べられそうです。

ネギ坊主

取り残してそのまま放置しておいたネギの花が咲きました。いわゆるネギ坊主です。このネギ坊主も蕾のうちなら食べられます。天ぷらにするとなかなかの珍味で、酒の肴にもってこいですが、スーパーでは売ってませんよね。家庭菜園をやっている人は試してください。

写真はすっかり開ききっているので、こうなると種ができていてもう食べられません 。花はともかく、トウ立ちしたネギは固くて、ネギ自体食用にはなりません。ではこれらのネギはもう廃棄するしかないのか、というと違うんですね。

トウ立ちしたネギの真ん中くらいのところから上部をスパッと切り落としてしまいます。それを掘り出して植え替えます。しばらくすると新しい芽が出てきて、やがて古い株は枯れていきます。こうしてまた1本のネギになります。もちろん普通のネギです。食べられます。古いネギの再生です。実は、写真のネギはそのようにして再生、再生を繰り返し、5年ぐらい経ったものです。種から育てたネギを販売し、残ったネギはこのように再生して自家用にしています。いつものことながら、植物って本当に面白いですね。

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いずれあやめかかきつばた

畑にはいろいろな植物が自然に生えてくるという話を以前しましたが、今年は写真のアヤメが現れました。去年までは影も形もありませんでした。種が飛んできて生えたのでしょうか。アヤメは種から育てると花が咲くまで3年ぐらいかかるそうなので、去年は葉っぱだけ生えていたのかもしれません。

ところでアヤメによく似た植物にカキツバタがあります。なかなか両者の区別はつきにくいのですが、アヤメは畑など乾燥したところでも育ち、カキツバタは湿地帯に育つそうなので、これはアヤメでしょう。

アヤメもカキツバタも漢字で書くと菖蒲。ややこしいことこの上ない。おまけに花菖蒲という種類もあって、ますますややこしくなります。その上、菖蒲湯にいれる菖蒲は全然別物で、サトイモに近い種類とか。花もまったく別物です。なのにこれも菖蒲。頭がこんがらがってしまいます。何でこんなことになったのか、結局昔の人はそれぞれの区別がつかないから全部ひっくるめて菖蒲にしてしまったのでは? というのは穿ち過ぎでしょうか。

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