クロハネシロヒゲナガ

 畑で野菜の写真を撮っていたら、やたらと髭の長い変な虫を見つけました。とりあえず写真を撮って、あとで調べてみると、クロハネシロヒゲナガという昆虫だとわかりました。特段珍しい虫でもなく、結構あちこちで見かける虫のようです。その気になって探してみると、我が農場にもかなりいることがわかりましたが、今まで全然気づきませんでした。

 チョウ目(鱗翅目)ヒゲナガガ科の一種だそうです。ヒゲナガ蛾、つまり蛾の一種なんですね。もっともこのクロハネシロヒゲナガは最後の蛾の部分が省略されています。命名するときに付け忘れたのか、それともガガと連なると言いにくい、あるいは発音上美しくない、等々の理由があったのか、よくわかりません。

 写真で見たとおり髭が長いので、飛翔にはかなり制約を受けます。写真は草に止まっている時のものですが、飛んでいるときもほぼこれと同じ体勢で、体が立った状態でふわりふわりと飛んでいます。なんとも不思議な蛾です。

 そのくせ、なかなかじっとしていません。機敏に動き回る訳ではないのですが、小さい上に常にフワフワヒラヒラしているので、被写体としてはかなりの難物です。

 一見邪魔そうに見えるこの長い髭を、行動の制約を受けるというリスクをおかしてまで身につけたのも何か深い訳があるのでしょう。この髭、メスは短くてオスは長いことから、一説によるとメスのホルモンを嗅ぎ分けるために長くなったのではないかとのこと。進化の動機はやはり生殖にあるのですね。